【論風】環境エネルギー政策研究所所長・飯田哲也 「空想」が「現実」になる時 (1/3ページ)
2010.2.17 05:00
■日進月歩の自然エネルギー
仮に、20年前の人が現代に来たとしよう。日常生活の多くはほとんど変わらないと思うだろうが、「空想」が「現実」になったと思うに違いない部分もある。つぶやきを共有したり(ツイッター)、無料でテレビ電話ができる(スカイプ)インターネットや、テレビを見られてカメラや動画も撮れて音楽も聴ける携帯電話など、取り巻く技術進歩とその普及のためだ。同じような変化が、エネルギーの世界で起きようとしている。
◆「デジタル電力会社」も
昨年12月にコペンハーゲンで開催されたCOP15は、鳩山総理やオバマ米大統領など119カ国もの首脳が集まったものの、評価が二つに分かれる「コペンハーゲン合意」を「留意」するだけで閉幕した。このことは、いかに気候変動問題が世界で最も重要な政治課題であるかの証しでもあり、今後も交渉が難航することは間違いない。そうした国際交渉の難航をよそに、自然エネルギー革命は少し前までの「空想」を「現実」に変えようとしている。
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